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チャの栽培(15ページ)

複条植え

複条植えは一つの畝に2本並べて植える方法である。条間は三〇センチ程度が好ましい。成園になるまでの期間が早いのが特徴であるが、単条植えの二倍のコストと労力が必要である。また成園になってからは単条と収量はかわらない。

単条植え

単条植え一つの畝に真っ直ぐ一列に並べて植える方法である。条間は三〇センチ程度で植え付ける。複条植えよりは成園になるまで長い期間を要すが、コストは複条よりかはかからず、また成園になってからの収量は複条植えと変わらない。

栽植距離

植え付ける際の畝と畝の間は平坦地では一・八メートル、一〇度以上の傾斜地で一・五メートルくらいが適する。株と株の間は三〇〜四五センチとする。単条植えの他、複条植えとする場合もあるが、条間は三〇センチ程度が良い。

定植の時期

苗木の植え付けは三月が最適で、各地での新芽の萌芽開始前が好ましい。また夏期の日よけが十分に実施できれば、梅雨直前の六月植えでも良く、暖地では九月定植も可能である。北限地では秋植えは越冬を不利にするので好ましくない。

チャノコカクモンハマキ

新葉をたてに巻いて加害したり、成葉を2~3枚綴るなどして加害する。

被害を受けたところは褐変する。

チャハマキ幼虫による被害と似たところがある。

クワシロカイガラムシ

茶枝から樹液を吸汁し、茶樹を衰弱させる。

「さやまかおり」や「みなみさやか」は高い抵抗性を持つが、「やぶきた」での増殖率は高い。

発生面積は増加傾向にある。

コミカンアブラムシ

新芽の先端や若葉の葉裏などに群生し、吸汁加害する。

激しい寄生を受けると、葉は内側に丸まり、芽伸びが悪くなり、萎凋、黄化する。

年間を通して発生が見られる。

チャノミドリヒメヨコバイ

新梢の葉や茎を吸汁し、加害する。

萌芽期から開葉初期に加害されると、生育が止まってしまう。

開葉期に加害されると、正常な生育が妨げられ、生育が遅れる。

全国的に発生が見られる。

ツマグロアオカスミカメ

吸汁により加害させる。被害を受けた芽が生育すると、葉に穴があいたり変形したりする。

5月中~下旬、7月前後の被害が多い。

茶園周辺に草地などが隣接している場合、恒常的に被害が発生することがある。

 

チャノキイロアザミウマ

新芽や若葉が主に加害される。

萌芽期に加害を受けると、生育は著しく遅れ、ひどい場合には落葉することもある。

全国的に発生が見られ、新芽生育期に雨が少ないと発生が増加しやすい。

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