幼木は樹体も小さく、葉数も少ないため各種の抵抗性も成木に比べて弱い。保護管理の良否は成園化の遅速にも影響する。越冬時の保護や少雨期の土壌水分減の防止(潅水・マルチ)、各種病害虫の防除、除草、過度の摘採の抑制などが必要。植え付けてから成園になるまでの年数は暖地、北限地などの地方によって異なる。
幼木園の管理
- これより下にカテゴリはありません
幼木の仕立て方
幼木期に主幹の徒長を抑えて分枝数を多くし、とくに側方の枝の成長を促して、株ばりを良くするとともに、できるだけ生育が良く、かつ均整な枝を摘採面上に数も過不足なく作り上げより早期に生産性の高い樹体にする。
定植時は一五〜二〇センチ程度、二年目の一番茶前期には二〇〜二五センチ、三年目一番茶期前には三〇〜三五センチ、三年目秋か四年目の春整枝時には四〇〜四五センチ、五年目には四〇〜四五センチ程度と毎年五〜六センチ程度の高さでで揃えていく。
定植後の管理
植え付け後はできれば株元に十分潅水した後に、稲藁や刈草、黒色ポリフィルムなどをマルチして干害や雑草繁茂を抑えて根の活着を助ける。施肥は、少なくとも定植後一ヶ月以降に活着を確認してから、成園の年間施肥料の二〇%内外を、少量ずつに分けて与える。
定植後のせん枝
定植した苗は、葉からの蒸散の節減と分枝を即す為に、地上一五センチ〜二〇センチ程度でせん枝する。この際、せん枝を終えた株に少なくとも五〜一〇枚の葉が残る事が好ましく、高さのみに拘らず残葉にも配慮する。